デリバリーサービスの配達員で、最も有名なのが「出前館」と「Uber Eats(ウーバーイーツ)」です。
これから配達員に登録する方にとっては、「どちらの配達員に登録したらいいのだろう」と悩んでいる方もいると思います。
そして、判断基準の最上位に来るのは「どっちが稼げるの?」ではないでしょうか。
せっかく配達員になるなら、より稼げる方がいいですよね!
今回は、出前館とUber Eats(ウーバーイーツ)、どっちが稼げるのか、2社の違いを様々な観点から比較していきましょう。
出前館とウーバーイーツ、どっちが稼げる?
出前館とUber Eats(ウーバーイーツ)はどっちが稼げるか?
今回は、下記5点に注目して、どっちが稼げるのか一緒に見ていきたいと思います。
出前館・Uber Eats(ウーバーイーツ)どっちが稼げるか?
- 働き方・雇用形態
- 配達エリア
- 営業時間
- 注文の受付方法
- 配達報酬・インセンティブ
出前館とUber Eats(ウーバーイーツ)の仕事内容は、ざっくり言うとほとんど同じです。
どちらもアプリを使って注文を受け、飲食店に商品を受け取りに行き、注文者の元へ配達します。
ですが、微妙に異なること、全く違う点もあります。
〇〇の方が絶対いい!〇〇は辞めた方がいい!と断定するつもりはありません。
どちらにも魅力があり、人によって合う合わないがあるので、自分にどちらの会社がより合うか?という観点でチェックしてもらえると幸いです。
出前館・ウーバーイーツどっちが稼げる?比較ポイント①働き方
まずは、出前館とUber Eats(ウーバーイーツ)の【働き方】で比較しましょう。
出前館は働き方が選べる
出前館の配達員になりたいなら、下記2つから働き方を選択できます。
- 業務委託配達員
- アルバイト配達員
どちらでも好きな働き方を選べばいいのですが、業務委託とアルバイト、どっちが稼げるかというというなら、圧倒的に「業務委託配達員」です。
※ちなみに、本記事では「出前館配達員=業務委託配達員」を前提に解説しています。
アルバイト配達員が稼げないわけではありません。
ただ、後程詳しく解説しますが、アルバイト配達員の給料は「時給制」であるのに対し、業務委託配達員は「成果報酬制」です。
配達件数を重ねれば重ねるほど、給料も上がっていきますので、たくさん稼ぎたいなら業務委託配達員を選ぶのがオススメです。
アルバイト配達員の方がオススメな人とは
業務委託配達員にはノルマもシフトはなく、自由に働くことができます。極端な話、一か月サボっても誰にも怒られません。
「出前館で働きたいけど、私は自分に甘いな」と思う方は、ある程度の強制力がはたらく、アルバイト配達員として働くすることも一つの選択肢としてオススメです。
ただ、繰り返しになりますが、どっちが稼げるか?を優先するなら、成果報酬制である業務委託配達員がオススメです。
ウーバーイーツの配達パートナーは皆、業務委託契約
Uber Eats(ウーバーイーツ)では、配達員のことを「配達パートナー」と呼びます。
そして、全員が業務委託契約を結んで働くことになります。
こちらも、出前館同様シフトやノルマはなく、自分の好きなタイミングに働くことができます。
先輩や上司などの人間関係もなく、稼ぎたいだけ稼働することができる成果報酬制ですので、専業でも、副業でも「ガッツリ稼ぎたい!」という方に向いている働き方です。
【働き方】どっちが稼げる?
働き方については、出前館とUber Eats(ウーバーイーツ)、どちらも業務委託契約をかわしたうえで、個人事業主として働きます。
ここに大差はありませんので、どっちが稼げる?の答えは『引き分け』と言えるでしょう。
一般的なアルバイトと比べると、出前館もUber Eats(ウーバーイーツ)も、努力次第で、とても稼ぎやすい仕事です。
専業・本業配達員はもちろん、会社勤めをしながら、休みの日や退社後に稼働する副業配達員として働くこともできるので、多くの人にオススメできる仕事です!
出前館・ウーバーイーツどっちが稼げる?比較ポイント②配達エリア
次は、出前館とUber Eats(ウーバーイーツ)の【配達エリア】について比較しましょう。
出前館配達員は全国47都道府県で募集中!
2022年9月現在、出前館の業務委託配達員は、全国47都道府県で募集中です。
※最新情報については、出前館公式サイトをご確認ください。
出前館には、各配達エリアごとに「拠点」と呼ばれる、いわゆる事務所のようなものが設置されています。
少し前までは、自身で登録した拠点が管轄するエリア内でしか配達できなかったのですが、2022年8月1日から様々な規定が変更され、どのエリアでも、登録した拠点に関係なく配達できるようになりました!
配達エリアに関しては、制約がなくなった今、かなり自由に配達できるようになったと言えます!
ウーバーイーツも47都道府県で配達できる!
Uber Eats(ウーバーイーツ)の配達パートナーも、2021年から47都道府県で配達することができます。
Uber Eats(ウーバーイーツ)の場合は、出前館のような拠点制は設けていないため、アプリを起動すれば、好きなエリアで配達できます。
ちなみに、配達パートナーの登録時、Uberのアカウントを作成する際に「都市」を登録しますが、配達エリアが制限されることはありませんので、安心してください。
登録した都市以外でも配達はできるのですが、一つ注意点があります。登録した都市以外で配達する場合、インセンティブ(詳細は後述します)の対象になりません。引っ越しなどで主要な配達エリアが変わる場合は、登録都市を変更してください。
ちなみに!どちらも47都道府県全域で稼働できるわけではない
出前館・Uber Eats(ウーバーイーツ)ともに、47都道府県で配達できると言いました。
ただ、47都道府県でサービスは利用できますが、配送サービスの対象外エリアも数多くあります。むしろ、配達可能エリアの方が少ない都道府県も少なくありません。
詳細かつ最新の配達エリアを確認したい場合は、それぞれのアプリ内でチェックしてください。(エリアは常に拡大中です)
【配達エリア】どっちが稼げる?
出前館もUber Eats(ウーバーイーツ)も、配達エリアは全国47都道府県にあるという点では、引き分けと言えます。
ただ、とくにUber Eats(ウーバーイーツ)の場合は、47都道府県で利用できるとはいっても、人口や飲食店の多い一部主要都市周辺でしか利用できない地域が多く存在します。
そのため、比較的人口の少ない市でも利用できる出前館の方が、一歩リードしているとも言えるかもしれません。
ただ、あなたが日本全国を配達して回る配達員でない限り、どっちが稼げるか?という「稼ぎやすさ」を比較するなら
- そもそも、自宅近くに配達エリアがあるか?
- 利用者も加盟店も多いエリア(=稼ぎやすいエリア)が近くにあるか?
に注目すべきです。
あなたがどこに住んでいるかによって「どっちが稼げる?」の答えは変わってくることは、ご了承ください。
出前館・ウーバーイーツどっちが稼げる?比較ポイント③営業時間
続いて、出前館とUber Eats(ウーバーイーツ)の「営業時間」について比べてみましょう。
営業時間とは、「注文受付が可能な時間」のことだと解説するので、最終受付時間ギリギリに受注した場合、稼働終了は+30分前後だと思っておくと良いでしょう。
また、出前館もUber Eats(ウーバーイーツ)も、会社側で営業時間を設定していますが、基本的には「飲食店の営業時間に左右されること」も覚えておきましょう。
注文受付可能な時間でも、早朝や深夜帯などは特に、営業中のお店が近くになければ、待機しても意味がないですからね。
出前館配達員の営業時間はエリアによって異なる
出前館配達員の営業時間は、配達するエリアによって異なります。
一番長いエリアだと、【7:00~24:00】に設定されています。他にも【9:00~24:00】や【7:00~21:00】などのパターンがあります。
基本的には、都心部など、繁華街や主要な駅前など、注文者・加盟店の多いエリアの営業時間が長くなる傾向にあります。
ウーバーイーツの営業時間もエリアによって違う
Uber Eats(ウーバーイーツ)配達パートナーの営業時間も、配達エリアによってバラバラです。
- 7:00~25:00
- 8:00~25:00
- 9:00~24:00
- 7:00~26:00
出前館との違いは、深夜0時以降も配達可能なエリアがある点です。
【営業時間】どっちが稼げる?
営業時間に関しては、より夜遅くまで注文が受けられるUber Eats(ウーバーイーツ)の方が稼ぎやすいと言えるでしょう。
深夜の注文は、決して多いわけではありませんが、成果報酬制である以上、稼働できる時間が長い方がチャンスは増えます。
ただ、「長時間稼働したら良い」という訳ではなく、一番大切なのは、あくまでも効率です。
共通して一番稼ぎやすい時間帯は、注文依頼が集中するピークタイム【ランチタイム(11:00~14:00)とディナータイム(18:00~21:00)】です。特に、土日祝日が注文が増える傾向にあるのでオススメです。
出前館・ウーバーイーツどっちが稼げる?比較ポイント④注文受付方法
今度は、それぞれの「注文の受付方法」についてチェックしましょう。
出前館は、2022年8月1日に注文受付方法について大きな変更がありました。
出前館の注文受付方法は2022年8月から変わった!
出前館では、2022年8月から新しい配達員専用アプリが導入されています。
色々とリニューアルされたのですが、新アプリ最大の変更点の一つが、「早押しシステム」が廃止されたことです。
公式の発表は下記のような感じです。
これまでは、配達員が稼働するエリアに紐づいたオーダーが配達員向けアプリに表示される仕様となっていましたが、新アプリでは配達員の稼働エリアに制限はなく、位置情報を含む、さまざまな条件をもとに振り分けられたオーダーが表示されるようになります。これにより、今まで以上に、好きな場所、好きな時間で配達が可能となります。【引用:『出前館』、配達員向けのアプリをリニューアルより】
簡単にまとめると、こうなります。
- 変更前:登録した拠点に基づき、配達エリア内の注文リストが表示され、そこから早押しで選ぶ
- 変更後:登録した拠点に関係なく、位置情報などに基づき、近くの配達員にオーダーが自動的に振り分けられる
「早押しで選ぶシステム」から、自動的に割り振られる「自動個別配車システム」になりました。
元々出前館の方式は業界でも珍しかったので、今回の改定で、Uber Eats(ウーバーイーツ)などの同業他社のシステムに近づいた感じです。
ウーバーイーツのオーダーは自動振り分け
Uber Eats(ウーバーイーツ)の注文受付方法は、注文依頼をAIが自動的に判断し、近くでオンライン中の配達パートナーに自動的に振り分けられるという形です。
配達パートナーは、届いた依頼内容を見てから、「受ける・受けない」が選べます。
ちなみに、リクエストが届いてから一定時間応答しないと、自動的に拒否扱いにされてしまいます。
すぐに「受けるべきか、拒否すべきか」を判断できるようになるためには、周辺の道や飲食店に詳しくなることが求められます!
【注文受付方法】どっちが稼げる?
出前館のアプリが新しくなったことで、二つの注文受付方法に大差はなくなりました。
今回は、出前館新アプリへの期待も込めて、出前館の方が稼ぎやすいと結論付けましょう。
出前館の新アプリでは、自動個別配車システムが導入されただけでなく、
- 報酬体系の変更(詳細後述)
- 配達員の需要予測情報がマップ上で視覚的に分かる「ヒートマップ」の実装
- 配達員の「意見収集フォーム」の実装
などの変更があります。
これからさらに、配達員が働きやすい・稼ぎやすい環境に随時更新していく方針なので、更なる改善にも期待しましょう!
出前館・ウーバーイーツどっちが稼げる?比較ポイント⑤配達報酬・インセンティブ
最後の比較ポイントは、「配達報酬やインセンティブ」です。
どちらの配達員も時給制ではなく、成果報酬制。
1件配達すれば〇〇円と配達報酬額が定められており、配達件数が増えれば、給料も増えていく仕組みです。
出前館の配達報酬は業界最高クラス
出前館配達員の配達報酬は、業界最高クラスです!
ここでも、2022年8月1日に改定された内容でチェックします。
- 以前は、配達距離に影響されない固定報酬
- 今回の改定で、配達距離に応じて「距離料金」が付与され、報酬額が変動するようになった
- 距離料金の対象は「ドロップ距離(お店から注文者までの移動距離)」だけ
- 首都圏(一都三県)とその他エリアで基本報酬が異なる
新しい報酬体系では、ベースとなる「基本報酬」と配達距離によって変わる「距離報酬」を合算した配達報酬のことを、「距離別委託料」と呼びます。
現在の1件当たりの配達報酬(=距離別委託料)は下記の通りです。
店から配達先までの距離 | 東京・神奈川・千葉・埼玉 | それ以外の地域 |
---|---|---|
1km未満の注文 | 600円(税込) | 550円(税込) |
1km以上~2km未満の注文 | 660円(税込) | 600円(税込) |
2km以上~3km未満の注文 | 750円(税込) | 670円(税込) |
3km以上の注文 | 870円(税込) | 770円(税込) |
「距離報酬」が導入されたことで、早押し形式の時(固定報酬の時)には敬遠されがちだったロングドロップ(長距離配達)の単価が上がるため、今までより注目されています。
出前館はインセンティブやキャンペーンも強力!
出前館配達員は、ベースの配達報酬だけでなく、インセンティブも強力。なかでも、報酬額に倍率がかかる「ブースト」は、稼ぎたいなら必須のインセンティブです。
配達エリアや時間帯によって変動し、その倍率は最大3倍になることもあり、大幅な給料アップが狙えます!
たとえば、配達単価870円(首都圏・3キロ以上)の注文に、3倍ブーストが適用されると、1件配達するだけで、2,610円稼ぐこともできます!
また、出前館では定期的に様々なキャンペーンを開催しているので、こちらも注目です。
最新のキャンペーン【第3弾 新規配達員応援キャンペーン】の詳細は、こちらから。
ウーバーイーツの報酬体系は詳細不明
一方、Uber Eats(ウーバーイーツ)の配達報酬額は、配達距離や配達時間など、様々な要素が考慮され、毎回自動的に算出されます。
計算方法は、以下の通りです。
報酬額 = 配送料(基本金額 + 配達調整金額) + プロモーション(インセンティブ) – サービス手数料(10%) + チップ(任意)
しかし、2021年5月10日から適用されている今の報酬体系では、基本金額や配達調整金額などの項目の算出方法が公式から公表されていません。
ざっくりと目安をお伝えするなら、1件あたりの報酬平均額は、およそ500円~550円となることが多いでしょう。出前館と比較すると、少しボリュームダウンするかなという印象です。
ウーバーイーツでもインセンティブは必須!
報酬のベースが出前館に劣るUber Eats(ウーバーイーツ)で稼ぎたいなら、「インセンティブ」の重要性はかなり高くなります!
- ブースト:指定されたエリア・時間帯に配達すると、基本料金の倍率がアップ【1.1~1.9倍程度】
- クエスト:指定された期間中に、配達した回数に応じてもらえる特別報酬【数百円~数千円程度】
- ピーク料金:注文が集中し、配達員が不足しがちな時に稼働するともらえる追加報酬
- チップ:注文者から、料理代金以外にもらえる、手数料のかからない特別報酬【任意】
出前館にも言えることですが、インセンティブという仕組みは、何かいつもと違うことを求められる訳ではありません。
仕事内容はいつもと一緒です。
せっかく配達するなら、できるだけインセンティブが発生している、より高額な時間帯に配達できるよう、情報収集もとても大切です。
【配達報酬・インセンティブ】どっちが稼げる?
配達報酬・インセンティブについて、どっちが稼げる?のポイントで見るなら、業界最高レベルの出前館が優勢でしょう。
報酬体系が改訂されたことで、少し事情は変わりましたが、稼げることに間違いはありません!
もちろん、Uber Eats(ウーバーイーツ)が稼げないわけではないので、インセンティブを意識して配達しましょう。
出前館・ウーバーイーツどっちが稼げる?まとめ
全体的に見ると、出前館とUber Eats(ウーバーイーツ)は、出前館の方がやや稼ぎやすい印象です。
ただ、“強いて言えば”という要素も多分にあり、Uber Eats(ウーバーイーツ)が稼げないわけではないので、誤解しないようにしてください。
最初の方に言いましたが、住んでいる場所によっても稼ぎやすさは変わるので、参考程度にして頂けると幸いです。
ちなみに、最もオススメする働き方は、出前館とUber Eats(ウーバーイーツ)、両方の配達員を掛け持ちすることです!
どちらも副業も兼業もOKで、エリア・時間帯・ライバル配達員の稼働状況など、状況にあわせて、より稼ぎやすい配達員として稼働するのがオススメです!
「どっちが稼げるか?」も大切ですが、まずは両方の配達員に登録して、どちらも稼働してみてください!
そして、より働きやすい、より稼ぎやすい働き方を肌で感じ、「稼げる配達員」を目指しましょう!